文:上田
長い長い冬季の合宿を2月20日から28日で行いました! 大変お待たせしました…
ルートは以前の記事でも紹介しましたが、泊地は以下のようになっています。しかし、農鳥で一日悪天候のために停滞したのだけ違います。なお、読みは仙塩(せんしお)尾根だそうです。
今回の記事では23日の分まで記載しています。
1st 20日 | 松峰小屋手前のピーク | |
2nd 21日 | 仙丈小屋 | 冬季避難小屋を利用 |
3rd 22日 | 仙塩尾根の高望池 | |
4th 23日 | 同上 | 体を休めるための計画休息 |
5th 24日 | 三峰岳手前のp2699下 | |
6th 25日 | 農鳥小屋 | 小屋が雪の下のためテント伯 |
7th 26日 | 同上 | 悪天候のため停滞 |
8th 27日 | 大門沢小屋 | 冬季避難小屋を利用 |
9th 28日 | 奈良田へ下山 | |
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実際の泊地一覧
全体を通して
全体として雪質は悪く特に仙丈からの下りは雪が硬くてラッセルがしにくい。表面が凍っているのです。
コースタイムはもっと詳しく載せるつもりです。もうしばらくお持ちください。
装備はワカン、アイゼン、ロープ類やクライミングデバイス類も持っていました。
1日目 柏木登山口~松峰小屋手前のピーク
林道は地図にない道だが問題なし。「800m続く林道との併用道」を抜けたあたりからワカンを着用しました。雪の量はすね程度でしたがところどころズボッといきます。
松峰小屋てまえにあるピーク2087のすぐ東のコル付近でテント設営でした。それほどスペースは広くなく枝がテントの床を突き破りそうで怖かったのを覚えています。水を作るための雪も木の葉混じりでした.
2日目 泊地~仙丈ケ岳小屋
4時起床。2日目は朝からアイゼンを。いきなり目の前にある地蔵岳の登りにすこし体力を削られながらも登り切りました。地蔵岳の西側は平たく、道迷いに注意です。我々もテープをたどりながら慎重に進みました。地蔵岳をトラバースし終わると適度に細く、分かりやすい稜線で道迷いに関しては安心です。
雪崩の起こりそうな急登を越えると標高2736に至ります。ここから稜線に乗ります。景色も良く、やっとここまで来たか――――ってなります。
小屋は我々だけで、ホコリも少なくキレイでした。
3日目 仙丈ケ岳小屋~高望池
起床時間は同じ。もちろんアイゼン。この日は小屋を出てすぐから風がとてつもなく稜線は危険な状態でした。しかし一部を除きそれほど狭い稜線でもなかったために耐風姿勢をとりつつ慎重に歩くことで乗り切りました。ここは常に強風が吹き荒れているそうです。仙丈小屋はそれほど強風ではありませんでしたが。
仙丈小屋から登り稜線に乗ってすぐ。ものすごい強風で雪煙が舞う。
そんな調子で進むと仙丈山頂自体はすぐです。しかし、仙塩尾根が難しそうに見えていたのでパーティには緊張が走っていました。
仙丈ケ岳山頂。北岳と富士山も見える。ここまでくるとそれほど風は強くない。雪も固い
懸念事項だったのは大仙丈からの下りがものすごく急で、一部クライムダウンをするかもしれないということでした。
しかし結果的にはそれをせずに済みました。稜線に乗るのではなく東側をトラバース気味に歩くと大仙丈のピークに至らずに仙塩尾根を進むことができます。クライムダウンをすることになる前に稜線から外れるのが正解のようです。
大仙丈したの稜線の東側をトラバース気味に歩く
このトラバースをしながらピークの方を振り返ると険しい岩がありました。これは確かに間違えて稜線に乗ったまま進んでしまうとこの険しい岩を下りることになってしまうなーという見た目でした。
これ以降はひたすらに稜線をすすみ続けます。標高が下がり続けます。雪も湿り気を帯びてきて重くなり、深くなります。仙塩尾根のピーク2676付近までが森林限界です。フキの平を越えて本格的に森林に入ると少し道がややこしくなってきます。我々は地形とテープを頼りに進みました。
そして泊地にたどり着いたのは15時ほどでした。
4日目 計画的停滞日
この日はOBの方から頂いたアドバイスをもとに休憩をしました。体を休める日にもかかわらず、山を全力で楽しんだ。しかしそれでよかったのだと後になって思う。この日以降我々は山のしんどさを思い知ることになるのだから、、、
手作りのスライダーで遊んだり、雪洞を掘ったりしました。ずっとせわしなく動いていたので体調や気持ちを整えるのにも有効な日だったと思います。
- 遊ぶ
後編に続きます!!