広報ポスターの作成と、新人勧誘に際して思うこと。

山岳部の広報ポスターを作成しました! 学内に掲示予定です^ ^

とにかく、これ見て新人いっぱい集まってほしいなぁ~

でも今年度は遠隔授業でスタートするようですね。。せっかく作成したポスターもキャンパスで見られる機会は少なそうで残念...

我が部にも、コロナに負けないほど強力な広報部隊を結成するだけの人員がいればいいのですが ^ ^;

ヒマラヤ版と、、

(日本)アルプス版の2パターン!

 

一枚目は2009年、チベットのカンリガルポ山群にあるロプチン峰(標高6805m)に当部のOBOG組織、神戸大学山岳会が人類初登頂を果たした時の写真です。雲の切れ間から臨むロプチンの、雪を抱く雄姿を広報に採用!

二枚目は去年、北アルプスの裏銀座を縦走した時の写真です。三俣山荘から西日を浴びる鷲羽岳を写しました。こちらはハイマツの緑が美しい~

ともにピラミダルな山容でポスターにはぴったりではないでしょうか?

 

100年以上の歴史で様々なことに挑戦してきた神戸大学山岳部で、歴史の1ページになりたい人集まれ! 特に1枚目のような景色はACKUでないと見られないでしょう ^o^

 


ところで「山岳部」っていわゆる3K(きつい、汚い、危険)的なイメージが他のスポーツと比べて大きいんでしょうか?

・・・

近年、全国的に山岳部が低迷しているようです。数十年ほど前までは何十人と部員を抱え、あちこちで長期山行をし、何度も海外遠征隊を組織して、これまで数多くの大学山岳部が世界中の未踏峰で初登頂を果たしてきました。

それが今では部員減少や、それに伴う山行機会の減少、更には継承される技術力の低下を招き、ついには廃部に至る山岳部もあるといいます。

神戸大学山岳部も例にもれず、現在の部員状況は厳しいところです。。

それにしても、国を挙げて近代化を推し進めた高度成長期の時代が、大学山岳部の全盛期となり、環境共生が重視され自然回帰がブームとなった現代に、その山岳部が衰えているとは皮肉なものですね。

自然との接点を求める人はたくさんいますが、インフラやそれに伴う多様なサービスが普及している今、‶都市生活の快適さの中から自然を覗くような体験″が簡単に得られるため、手軽さのないアルパインスタイルなどは依然として、むしろ現代の方がより敬遠されているような気がします。

原因は一元的ではないんでしょうが、どうも山岳部に持たれるイメージは大きな要因であるように思えます。あまり比較するのは好ましいことではないかもしれませんが、ワンダーフォーゲルと聞くとどうでしょうか? 各組織によって異なりますが、確かに山岳部とは活動内容が違います。しかし、ワンゲルは縦走登山もしますし、山岳部と被る範囲は大きいはず・・ 個人的な意見ですが、ワンゲルは総合アウトドア部のようなイメージがあり、3Kのイメージが持たれにくいのではないでしょうか。

対して山岳部は、「厳しい山に登りに行く=しんどいことをする」部だと思われている節があるかもしれません。

実際には山に登るといっても多様だし、山岳部ほど何でもできる部活はないのではと思うほどですが ^ ^

 

まあ伝えたいのは、とりあえず何でもいいから新人来てほしいってことだけなんですけど \ ^0^ /

新入生はじめ山に興味ある人はぜひ、何でもできて自由な山岳部に来てほしいですね

新人勧誘に際して、ふと思ったことの徒然草でした。

文責:KIM(3)

2020年2月 比良縦走山行

もう二か月ほど前になりますが、今年2月上旬の比良縦走山行について書こうかと思います。行程は湖西線蓬莱駅から蓬莱山、烏谷山、金糞峠、八雲が原、そこから武奈ヶ岳のピストンと最後は釈迦岳、リトル比良を経て北小松駅までのコースで、2泊3日です。

今シーズンは暖冬でかなり雪が少なく、行き先を比良から変更することまで検討されましたが、幸運にも直前に降雪があり、たっぷりと冬の比良を堪能することができました^ ^

湖西線を降りたら、標高1000mを越す小女郎峠までいっきに夏道を登り詰めます。

20200208_115313

峠近くの小女郎ヶ池はしっかり凍っている様子。ただ、お天気はイマイチ... 風がかなり強くて景色は真っ白です^ ^;

蓬莱山には12時頃に着きました。

蓬莱山までは強風だったのですが、雪は深くなく、他の登山者も多いのでまだ楽々♪

雪も積もって連休でにぎわっているびわこバレイのゲレンデの脇を大荷物で通り抜けると、その先木戸峠から比良岳方面は一切のトレースがない新雪の世界。

もちろん隊のスピードも落ちるわけで、、

新雪、湿雪で時には腰までのラッセル

やっとの思いで烏谷山まで着きました。

烏谷山では晴れ間も増え、こんな景色も見られました。北に南比良峠と堂満岳を臨みます。下界も琵琶湖もくっきり。でも、もうすでに午後4時です。雪の状況によってはあわよくば1日目で八雲が原までとか考えていたのですが、さすがにそれは厳しく、今日のテン場を探しにかかることに

稜線上で烏谷山の山頂からすぐの肩でいい感じの平地があったのでそこでテントを張りました。

翌朝も天気は優れませんでした。未明から出発準備を進めていましたが、視界が悪かったので明るくなるまでテントで待機することになりました。

雪の降る中、なんとか木にくくりつけられたテープを頼りに稜線上を辿ります。もちろんトレースは一切なく、隊員3人のほかはほとんど生き物の気配がない静かな白の世界。

南比良峠から堂満岳のあたりは尾根上ではなく西の山腹をトラバースする箇所が多く、特に雪も深くて苦戦しました。

ようやく堂満岳の北麓までたどり着くと、ついにトレースが出現しました!

先人のトレースのありがたさを全員で共有し、スピードアップで金糞峠に下りていきます。ただやはり堂満岳の北からは風の影響か雪は少なめな様子..

金糞峠からは奥の深谷をさかのぼり八雲が原に到着しました。このとき時刻は午後2時前です。

2日目の泊地はここ、八雲が原です。池は完全に凍っている様子ですね。

2018年初夏の新人山行で比良を縦走して同じルートを辿ってきているので懐かしさ満点です^ ^ あの時は1日でここまで来たんですけども(笑)

次の日は武奈ヶ岳のピストンと、その後リトル比良へ向かいます。

偶然にもこの晩は満月だったようです。雲もまばらになっていて月明かりの中山頂を目指します。

朝早いので山頂は誰もいません。前日は八雲が原にテントを張っていた人もいましたし、すれ違う人も多かったので、武奈は冬も人気なようですが、この日は結局登りも下りも誰とも会いませんでした。

武奈ヶ岳の山頂一帯は風がとても強くてかなり寒い!! >~<

けれども何とか天気が持ったようでそこそこの眺望が得られました。

帰りは朝日にむかって下りていきます。

八雲が原でテントを撤収したら釈迦岳方面へ。北比良峠からは再びトレースがなくなり、また昨日と同じラッセル地獄。釈迦岳も意外と雪が深かったのでまたスピードが落ちてしまいました。

天気も下り坂で時々吹雪いていましたし、アップダウンも多くなかなかに骨の折れる道だったかなと、

しかしあの状況から察するに釈迦岳周辺の夏道はかなり荒れているんじゃないでしょうか?

寒風峠の手前、ヤケ岳からは主稜線を外れ北小松へ下りました。もうこの道はほとんど雪がなく、標高も低くなって降る雪も雨混じりになります。

そして完全に雨の中、13時半ごろにゴールの北小松駅に到着。比良はアクセスの良さがピカイチですね^o^

雪の少ないこの冬でもなんとか冬山を堪能できた山行になりました。

2020/2/8 ~ 2/10