文:上田
7月22,23,24,25日の4連休に常念山脈で合宿を行いました!新人は初の日本アルプスでした。天気が最高で、とても良い山行になったなと思います。全体的に危険個所などもなく無事に帰ってくることが出来たの山行報告をしたいと思います。
日程概要
1st 7月22日 小梨平キャンプ場 (アプローチ日) | |||
2nd 7月23日 蝶ヶ岳ヒュッテ | |||
3rd 7月24日 大天荘 | |||
4th 7月25日 中房温泉へ下りる。下山日につき夜行バス内 |
コースタイム
①22日 アプローチ 晴れ一時雨 上高地15時35分頃着(小梨平キャンプ場着もほぼ同時刻)
②23日 晴れ一時雨
小梨平キャンプ場05:00―06:20徳沢06:30―09:08長塀山―09:55蝶が岳
③24日 晴れのち曇り一時雨
蝶が岳04:05-05:00蝶槍-08:00常念岳―09:07常念小屋―10:55東天井―11:50大天荘
④25日 曇りのち晴れ
05:00―05:20切通岩―05:39吊岩―06:42蛙岩―07:10燕山荘―07:55燕岳―08:20燕山荘―09:00合戦小屋―10:40第一ベンチに戻る。熊発生―11:20中房温泉
参加メンバー
3年1名,2年4名,1年1名 計6名
以下から日別詳細
1日目 アプローチ日
小梨平キャンプ場はお風呂もあって最高のキャンプ場です。熊が食糧を狙ってやって来るので利用者は夜間、コンテナに食べ物を保管しなければなりません。調理スペースもあり、施設は広々としています。しかしこの日は利用者が多く、テントサイトは広くはありませんでした。
この時テント泊も要予約。一人1200円。水は取り放題。
2日目 蝶ヶ岳へ
朝5時に小梨平を出ます。天気は最高でした。徳沢までは問題なく進めます。軽トラも走れるような整備された道だからです。
徳沢から長塀尾根伝いに蝶ヶ岳山頂を目指します。
この尾根の下部は迷いそうかなと思っていたのですが全然そんなことはありませんでした。とても整備されていて、少なくとも登りで迷うことはない様に思われます。(fig.1)熊だけが心配でした。とはいえ長くて急な登りなのでしんどかったです。樹林は無心で足を動かして早めに抜けたいところです。
ちなみに妖精の池はあまりきれいじゃありませんでした。
体感としてはあっという間にテント場にたどり着きました。(fig.2)
この時テント場は予約不要。一人2000円
3日目 大天井へ
朝3時起床。もうすでに東の空がいい感じになっていました。(fig.3)
この後他の登山者より一足先に出発した我々はこのきれいな景色で半ば錯乱状態でした。自分たちしかいない広くて美しい尾根を歩いていました。西には沈みかけの月があって東から太陽が昇ろうとしていました。風は無く、静かで寒くもなく暑くもない。最高のコンディションでした。最高だーと叫びながら歩いていました。
要するに興奮していたのです。
ちょっと止まって、蝶槍の手前の三角点で朝日が昇ってくるのを待つことにしました。(fig.4)
そして朝日が昇ってきて、より綺麗に。(fig.5) (fig.6)
蝶槍から下りるとまた樹林に入ります。つまり熊注意エリアです。ずっと話しながら歩いていましたし、声を大きめにして切り抜けます。しかし樹林はお花畑もあるので悪いことばかりではありません。黄・白・紫・オレンジ色の花が咲いていてきれいでした。他の部員は植物にあまり興味がないようでしたが。。
そうこうしているうちに樹林を抜けて常念岳の登りの手前までやってきました。アルプスらしいガレ場の登りです。左手に穂高や槍を見ながら登ることが出来る気持ちのいいコースです。頑張って上がっていきます。(fig.7)(fig.8)
常念のピークでしばし休憩して常念を下りましたが、ここがなかなかにしんどい。下りは膝にきますね。
常念小屋から先は比較的緩やかに登ることが出来ます。しかし尾根の真上ではなく西側斜面をトラバースですが。(fig.9)
このあたりからコマクサが見られるようになります。東天井を越えたあたりでライチョウを見ることが出来ました。この時期は子育ての時期のようです。出会えたライチョウはもれなく子連れのメスでした。夏はオスがきれいですよね。
大天井の手前までくるとさすがにみんな疲れてきたようです。もうすぐ着くぞ!と互いに励まし合いながら足を動かします。天気も少し悪くなって霧が出始めていました。
ほどなくしてテント場に到着。大天荘です。ここではニンジンを切ったり、玉ねぎの皮をむいたりしてカレーを作ったので他の利用者の方の注目を集めたのでした。。。
テントは予約不要。一人2000円。高いですね。しかしトイレがきれいでした。
4日目 燕岳と下山
朝は霧の中、出発しました。9段の梯子がある切通岩はすぐに突破してあっという間に為右衛門吊岩です。この間は岩っぽい稜線を歩いた後に吊岩から樹林に突入する感じです。つまり花が咲いていました。(fig.10) (fig.11)
燕岳周辺は今までの山とは打って変わって花崗岩の奇岩が目立つエリアです。稜線上も足元は真砂で白いのです。まるで雪のよう。(fig.12)有名な蛙岩(げえろいわ)も奇岩の一つです。
面白い名前を冠した奇岩が複数あります。是非ご自身の目で確かめてみてください。写真はあえて載せません。
合戦尾根は急坂でしたが人が大勢いました。ここで燕山荘にある順天堂大学の診療所でボランティアをしていたという大学生パーティに出会いました。凄いですね。ただ女子が多かったので話しかけたかったのにでなかなかそれができなかったみたいです、うちの部員。
我々は六甲山のような花崗岩の斜面を下っていました。この地面には慣れたものです。
突然事件が起きました。
この先の道で熊が出たという情報が入ったのです。第1ベンチから5分ほど下ったところでした。
その場に居合わせた40名ほどの登山者がまとまって大声を出しながら下りていきます。20分ほど声を出し続けていたのではないでしょうか。
クマからすればヒトの方が来訪者のような気がします。ともかくクマを追い払うために森の中を声を出しながら行軍します。
無事に中房温泉に出てこられました。さっぱりして松本に向かいました。
松本はいい街でした。住みたくなった。