積雪の石鎚山へ

今回の山行報告は、石鎚山です。

成人の日の三連休に、新成人を除くメンバーで冬の石鎚を縦走してきました。

西条市の保井野から堂ヶ森の稜線に上がり、西から石鎚山を目指して縦走し、麓の西之川に下山するルートです。

年末の寒波が引いたと思えば、すぐにもっと強烈な“記録的”寒波に襲われた直後で、石鎚といえどもたっぷりの積雪と天候に期待半分、不安半分。

結果として、そんな不安を吹き飛ばすぐらい良い山行となりました。

はじめに、以下、地形図及びコースタイムです。

(1日目)保井野登山口10:00 → 梅が市分岐14:10 →堂ヶ森避難小屋16:00
(2日目)堂ヶ森避難小屋7:20 → 二ノ森11:20 →面河尾根道分岐16:30 →二ノ鎖元小屋17:20
3日目)二ノ鎖元小屋7:00発→ 弥山7:35着 8:00発 → 二ノ鎖元小屋8:25着 8:55発 →夜明峠9:20 →天柱岩10:10着 10:20発 →刀掛12:50 →西之川BS14:50

(一日目)
まず、せとうち周桑バスで保井野集会場へ。バスの中から見る石鎚山脈の景色に心を躍らせるとともに、標高差1200mの登りを上がることを考えてわくわくしています。

携帯電波について、登山口付近の保井野集落では、au,docomoは入らずソフトバンクのみは入りました。

ー登山口、道は明瞭。

登り始めは。積雪が足が見える程度で少なく、道もわかりやすかったのでサクサク進みます。ヒトのトレースはなく、狐?狸?の跡を追います。

ーシャクナゲ尾根、樹林帯を進みます。

そして、シャクナゲ尾根付近になると、積雪量、傾斜が増え、難易度が増しました。

特に、水吞場を越えた後のハシゴ場付近では、一回生2人は、非常に苦労しました。

しかし稜線上に上がると、そこは、四国を一望できる壮大な景色が待ち望んでいました。

ー梅が市分岐から西をのぞむ。

次は、堂ヶ森に向かいます。残念ながら、堂ヶ森の頂上では天候が大荒れでした。

さっそく、今日の泊地である愛媛大学避難小屋に向かいます。

愛媛大学避難小屋の料金は一人500円で、設備・道具がすごく充実していました。

小屋にかけられた温度計は、なんとマイナス12℃を指していました!さすが記録的大寒波ですね。

二日目の長い行程に向けて、早めに就寝しました。

(二日目)
二日目は概ね天候は良好でした。視界は悪い時で20mほどで、時折1000m以上先が見えることもありました。

小屋からは、まず、二ノ森に向かって、緩やかな登りです。道がわかりやすく、二ノ森までは迷うことがないと思います。

ー二ノ森の山頂にて。

二の森からはしばらく、急斜面のトラバースが続きます。時折、地図やコンパスを見ながら、慎重に進む方を判断します。

西之冠岳は稜線上に上がるのではなく、トラバース夏道を選択しました。左手には、西之冠の威風堂々とした岩がその様相を見せます。

雪質は重く、積雪量も胸の高さまであるところもあったので、上手く夏道の上を通るようにルートファインディングしながら進まなければなりません。これも非常に長いトラバースで、なかなか気が抜けません。一時、天候が晴れ、弥山が顔をのぞかせます。部員の士気がゲキ上がりでした。

ー西之冠岳付近からの撮影。弥山が顔をのぞかせる。

そして、面河尾根道分岐を越え、二の鎖の階段が見える地点まで来たところで、今までで一番斜度のあるトラバースが現れました。疲労も加わり、ここを通るのは骨が折れました。もう時間も遅く、天候も曇りであったので、山頂は明日の晴れに期待し、二の鎖避難小屋へ向かいます。二の鎖付近は滑落事故が多く、難所であると警戒していましたが、これまでのトラバースと比較すると、難なく下りれました。階段も完全には、雪で埋もれていませんでした。

二の鎖避難小屋の料金は一人500円で、隣に、冬期用の携帯トイレ室がありました。トイレを使用する場合、持参の携帯トイレを使うときは100円を、設置の携帯トイレを使うのであれば500円を料金箱に入れます。

二日目の長い行程で疲れ切った体を休めるために、早めに就寝します。

(三日目)
まずはアタック装備に切り替え、山頂アタックを行います。

山頂まで特に苦労せず、到着。天候は晴れでした。

ー弥山から見た天狗岳
ー弥山山頂から南面する部員たち

十分に展望を楽しんだところで、下山です。夜明峠からは天柱石経由で、刀掛、岩原と進みます。

終始トレースがあったものの、積雪量が多くはなかったので滑りやすく、岩、木の根が怖かったですね。また、刀掛付近で、一か所だけ崩落があり、一番の難所でした。加えて、刀掛から成就への道は通行止めとなっていました。

このルートの見どころは、なんといっても天柱石でしょう。天に向かって反り立つ巨石は、石鎚山らしさを感じさせます。

岩原、集落跡を抜け、下山です。大きな怪我もなく、無事でよかったです。

西之川に下りた後は、ロープウェイ駅にある温泉(人がおらず貸し切り)に入りました。

感染症対策に努めながら、帰神です。

今シーズン、山岳部としては八方尾根に続き二度目の冬山合宿でした。八方尾根での反省も活かし、なかなか良い山行でした。個人的ハイライトは、一日目の、樹林帯を抜けて稜線上に出た後の景色です。

文責:城間(1)

2月南アルプス合宿予告!!

                      文:上田

南アルプスへの合宿を計画しております。2月19日から予備日を含めて2月いっぱいまでの10日間を計画中です。コースはまだ全然確定していないのですが、地蔵尾根から仙丈ケ岳に登り、仙塩尾根を経て農鳥を登って奈良田に抜けるつもりでいますが、かなり長いので心配ではあります。本当にこの行程で行けるかどうかも検討の余地があります。

雪の状態や危険個所の洗い出しの作業などやることは山積みです。

また緊急事態宣言の発令により合宿に行けるかどうかすら分からないので悲しい思いです。。

今年も大変な一年になりそうな予感しかしません。